渡辺貞明建築設計事務所   mail : sadwat@mac.com 044-434-4777


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高層マンションの茶室-2

自宅でお茶をたしなむことは、お茶をする方にとってはひとつの夢なのだと思う。
ましてやいろいろな制約のあるマンションではここまでやるのは難しいと考えている方も多い。

膨大な茶道具の収納や、動線の制約、水屋の設備をどうするか。
実際に考えはじめると、いろいろな制約から、妥協と柔軟な解釈を重ねなければならなくて、
施主にとっても設計者にとっても課題がたくさんある。

今回の工事は下ごしらえ一週間、工事二週間で終わった。

転勤時、転売時にこのお茶室を解体することがあった際に、
できるだけ内装、特に床にキズがついていないことが求められた。
その為床には釘、ビスの類いは一本も打っていない。

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床柱は半分に裂きますが、すぐに沿ってしまう為裏側に反対に反る材料を貼り付け、反りを相殺します。

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茶室にとって天井の構成は大変重要なものですが、
スプリンクラー等、防災機器のの確実な作動を阻害する可能性がある為そのままとしました。
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クーラーは付けたくないということで
紙障子の外にあるアルミサッシをあけた上で紙障子を雪見障子として
目線では開口部から外部が視野にはいらないよう上部をあけて使うようにしました。
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外壁廻りの細かい凹凸を利用して、茶道具のコマゴマしたものを収納します。


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畳をめくってできるだけ多く収納できるようになっています。
ここは客間とすることもあるので開き戸を撤去することができないので
このようなかたちの踏み台を使っています。
踏み台をどかしてケンドンの板をはずすと畳をあげなくても収納できます。

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高層マンションの茶室-1 へ






by sadwat | 2014-06-16 13:32 | 事務所のしごと | Comments(0)

ふらっと桂へ

大津に用事があってその前にふらっと思いつきで桂離宮へ、
予約してないので当然入れない。
30年ほど前に早川正夫先生のカバン持ちで、当時昭和の大修理を終えたあとの桂離宮を訪れ、宮内庁の佐藤理さんの御案内で拝見した強烈な印象は、堀口捨巳先生のお仕事と重ね合わせてみる時、自分の中に更に深く根を下ろしてきた。

今回は離宮前ではなく桂大橋の手前から桂離宮の全体を見ながら橋を渡った。
竹を活きたまま折り曲げて編み付けてつくった桂垣を見ながら約250mいくと独特の意匠を持った表門とその袖垣「穂垣」に至る、そこからはうっそうとした樹木に隠れて何も見えない。

更に南に回り込むと鉄柵の向うに借景として維持されている田んぼがあり、わずかだが憧れの笑意軒の佇まいが木の間から窺える。
しばらくそこでこの建物を見つめていると、拝見した当時の強烈な印象と、それ以降何度となく写真集で見た建物のイメージがあたかもそこに忍び込んだかのように鮮明によみがえってきた。

肘掛けの紙障子が開け放たれたその敷居の下には市松模様のビロードの裂と金箔で大胆にデザインされた腰張りがあり、やっと届いた外からの光を柔らかく見るものに返してくる。
その部屋の襖には櫂型の引き手がつ付いて、水墨画で消え入るように小船が書かれており、天井のつながった3室を仕切っている。
写真奥に見える紙障子の欄間には円形の下地窓が六つあり、笑意軒の特徴的なデザインだ。
左手に見える荒い竹格子は縁側の外側に付けられており、縁側の両側から外に出る様になっている。
笑意軒はこのふたつの開口部から南側の田んぼとそこに働く人々も景色として取り込んでいるのだ・・・窓の外に田んぼのある方やってみてはどうですか。
桂離宮を見ると、400年前に建てられたとは到底思えない洗練の極みともいえるデザインがちりばめられている。

ここから何かを学び、それを現代の日本の生活と結びつける力を日本の建築家は問われている。

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桂大橋の手前より桂離宮の全景

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竹を活きたまま折り曲げて、厚みのある青々とした竹の塀をつくる、全長約250m。
現代美術のパフォーマンスを見ているようだ

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桂離宮の表玄関
穂垣

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鉄格子越しにジッと笑意軒を覗くオジサン・・・さぞかし妖しかっただろうな。
ジワーッとした興奮にそんなことお構いなし

南に回り込むと鉄柵の向うに借景として維持されている田んぼがありわずかだが憧れの笑意軒の佇まいが木の間から窺える。
しばらくそこでこの建物を見つめていると、当時の強烈な印象と、それ以降何度見たかわからない、写真集で見た建物のイメージがあたかもそこに入り込んだかのように鮮明によみがえってきた。

肘掛けの紙障子が開け放たれたその敷居の下には市松模様のビロードの裂と金箔で大胆にデザインされた腰張りがあり、やっと届いた外からの光を柔らかく見るものに返してくる。
その部屋の襖には櫂型の引き手がついた襖に、水墨画で消え入るように小船が書かれており、天井のつながった3室を仕切っている。
奥に見える紙障子の欄間には円形の下地窓が六つあり、笑意軒の特徴的なデザインだ。
左手に見える荒い竹格子は縁側の外側に付けられており、縁側の両側から外に出る様になっている。
笑意軒はこのふたつの開口部から南側の田んぼとそこに働く人々も景色として取り込んでいるのだ・・・窓の外に田んぼのある方やってみてはどうですか。





by sadwat | 2014-06-03 19:11 | 建築散歩 | Comments(0)