渡辺貞明建築設計事務所   mail : sadwat@mac.com 044-434-4777


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伊豆湯ケ島温泉「落合楼 村上」昭和初期の秀作旅館に泊る

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11月快晴の日曜日、伊豆半島の中央部、湯ケ島へ家族旅行。どうせ泊るなら由緒正しき旅館ということでへ。
5つの棟からなる全ての建築物が国の指定登録文化財である。なかでも興味の中心は昭和12年ごろに建てられた「眠雲亭」、今回は一階の浮舟という部屋に泊まった。関東風の数寄屋造りの客室に、いかにも昭和初期といった風情の寝室が付属する。

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地元の棟梁によって建てられた質の高い仕事に職人の気迫が伝わってくる。
材料の選択、細かい仕口の納めや繊細な建具の造り出す雰囲気など、何一つおろそかなところがない。そのバランス感覚と質の高さは近頃の一見豪華で何もかも揃っているがどこか洗練とはほど遠い和風旅館では味わうことができない。そこには心地よい制約といったものが感じられ、便利さと引き換えに失ってきたものを発見する思いがするのである。
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眠雲亭の寝室特有の雰囲気を作り上げているのは風格ある図案と色使いのステンドグラスによる窓の装飾だ。さぞかし高名な作家によるものと思われるが、品のよい深みのある色使いと配色、リムの太さと構図のバランスが絶妙である。この窓を通した光に目覚めると、一瞬何が起きたかわからないような幻想的な感覚につつまれる。
時間の洗礼を受けた空間だけが持つ建築の奥深さを堪能した。
f0156448_18231075.jpg当主村上氏のご案内で館内を案内していただく。実に様々な意匠に驚かされる、差し込む光も美しいf0156448_11382359.jpg蜘蛛の錺仕事を施した欄間、グロテスクな感じはなく、むしろ守り神をイメージさせる
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f0156448_1354674.jpg和モダンという言葉はあまり好きではないが、和モダンそのものの建具デザイン、すばらしい
f0156448_1824271.jpgこれでもかといわんばかりの手の込んだ網代天井(大広間・紫檀の間)細い煤竹を編み込んだ網代天井ははじめての出会い、美しい
f0156448_18245115.jpg美しい刺繍のふとん
f0156448_18274862.jpg仲居さんの所作も美しい
f0156448_1855672.jpg吊り橋を渡って本館に帰る女将・・美しい。
心に残る旅館でした。

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by sadwat | 2007-11-10 01:37 | 建築散歩 | Comments(0)