渡辺貞明建築設計事務所   mail : sadwat@mac.com 044-434-4777


by sadwat

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

Link

カテゴリ

全体
□Home page・Profile
事務所のしごと
建築散歩
秋谷のこころ・海と暮す家
大人の湘南・秋谷スケッチ
日々の暮し

タグ

(193)
(160)
(128)
(95)
(87)
(64)
(46)
(45)
(41)
(39)
(32)
(32)
(29)
(13)
(9)
(8)
(8)
(7)
(6)
(5)

横浜三渓園  白雲邸

「横浜三渓園  白雲邸」

《開港150周年記念》古建築全棟一挙公開とのこと
日本文化を知り尽くした近代数寄者原三渓の素晴らしいやりたい放題を拝見

今回は原三渓と夫人が住まわれた白雲邸(大正9年築)を中心に拝見した

原三渓の書斎と夫人室は隣り合っているが
二つの部屋をつなぐ入り口に建具はなく、絶妙なデザインの桜の透かし彫りの杉板があるのみである
三渓の書斎と夫人室を隔てるともなくそれぞれの領分を意識させるやり方は
夫婦の領域を分ける手法としておおらかな解決方法だと思う、
しかも桜のモチーフがいかにも女性のかをりを感じさせ、柔らかくその役割を果たしている。
桜の欄間の下端の高さは150センチというところ、女は通すが男は頭を下げる、そのような寸法に思える?

三渓の書斎には大きなケヤキをL型に切り抜いた拭き漆の造り付けのどっしりとした机があり、
個性的でありながらこれ以外の選択肢が考えられないくらいこの空間と一体化している。
書院の膝元には桂離宮の新御殿、一の間の書院の様に風を通すための太鼓張りの襖が建て付けてある
いつかはやってみたいアイデアだ

天井は杉磨き丸太の格天井で、とても細工の難しい仕事。
天井高さは7尺あるかないかで、この高さも部屋の広さや繊細な造作と切り離して考えることは出来ない、
完璧なバランス。

わずか3畳の空間の洗練、伝わるだろうか

三渓園を訪れるたびに、日本文化と古建築に精通した原三渓の審美眼に舌を巻く




f0156448_19474498.jpg
f0156448_19475919.jpg
f0156448_19481188.jpg
f0156448_19482292.jpg
f0156448_19484363.jpg
f0156448_19485536.jpg
f0156448_1949774.jpg
f0156448_19492221.jpg
f0156448_19493110.jpg
f0156448_19494377.jpg
f0156448_19495678.jpg
f0156448_19503221.jpg
f0156448_19504578.jpg
f0156448_19505723.jpg
f0156448_1951977.jpg

[PR]
by sadwat | 2009-08-25 19:53 | 建築散歩 | Comments(2)
Commented by saitamanikki2008 at 2009-08-27 15:13
この歳になってようやく日本建物の素晴らしさが見えるようになって来ました。
桜の欄間の下端・・・・・・「女は通すが男は頭を下げる」に感心・感服しました。
Commented by sadwat at 2009-08-27 19:11
日本建築の素晴らしさは、素材のもつ質感や自然と一体になった空間構成とともに、計算されたスケール感覚にもその特質があると思います。
天井高さや色合いはその部屋の落ち着きととても深い関係があることに、現代日本人はあまりにも鈍感です。
一般の方が住まいに求めるものは、高い天井と明るい白い壁、夜も昼と同じ明るさを求めるなど、凝縮してさらに濃密な空間を希求してきた優れた日本建築の対極にあるように思います。
この意味において、優れた日本建築の中でも秀作を関東のこの地に集めた原三渓の遺産をもっと多くの方に、現代日本のすまいと関連付けながら見ていただきたいと思いました。

この桜の欄間はデザインだけでなく、その意図するところも含めて秀逸です。

こんなことが理解できるようになるのもsaitamaさんや私くらいの年齢になってからでしょうか